※本記事は、TBS NEWS DIGなど複数メディアの報道をもとにした速報解説です(2025年12月9日時点)。TBS NEWS DIG+2TBS NEWS DIG+2
政府・与党は、来年度の税制改正で創設予定の**「子どもNISA(こどもNISA)」**について、
- NISAの「つみたて投資枠」だけ年齢制限を撤廃
- 0歳から利用可能
- 年間60万円・総額600万円まで非課税
- 12歳から引き出し可能
という条件で、最終調整に入ったと報じられました。TBS NEWS DIG+1
ポイントだけ先に整理すると…
- 子ども名義で、0歳から長期つみたて投資ができる
- 「年間60万円 × 最大600万円」まで非課税
- 引き出し開始は「12歳から」の方向
- 対象枠はあくまで「つみたて投資枠」だけ(成長投資枠は18歳以上のまま)TBS NEWS DIG+1
▶︎ まず結論:親が今やるべき3つのこと
速報段階で、親目線で押さえておきたいアクションはこの3つです。
- 自分(夫婦)の新NISAをまずフル活用できる設計にしておく
- 子どもNISAが始まったらまとめて管理しやすいよう、
メイン証券会社を1つ決めて口座だけ準備 - 教育資金は「貯金だけ」ではなく、
“貯金+投資(子どもNISA)”の二刀流でいく方針を家族で共有
子どもNISAの「正式っぽい姿」が見えてきた
今回の報道で分かったのは、主にこの4点です。TBS NEWS DIG+2TBS NEWS DIG+2
- 対象はつみたて投資枠のみ
- 新NISAのうち、“長期・積立・分散”の王道である「つみたて投資枠」だけ
- 成長投資枠はこれまで通り18歳以上のまま
- 年齢制限を撤廃して「0歳から投資OK」
- 子ども名義で、生まれた直後から積立スタートできる設計へ
- 年間60万円・総額600万円が非課税上限
- 現行のつみたて投資枠(年間120万円)より半分の60万円
- ただし合計の上限を600万円までとする方向
- 親の高収入・高額一括投資で格差が広がりすぎないよう、上限を設定
- 12歳から引き出し可能に
- 廃止された旧ジュニアNISAは「18歳まで原則引き出しNG」で不人気
- 今回は12歳から引き出し可とすることで、
中学〜高校の教育費ピークにも使いやすくする狙い
600万円って、どれくらいのインパクト?
イメージしやすいようにざっくり数字を置くと…
- 年間60万円 = 月5万円
- 10年間積み立てると → 元本600万円
これを**長期インデックス投資(年3〜4%成長イメージ)**で回せれば、
- 元本600万円 → 数十〜数百万円のリターンが乗る可能性
もちろん、将来のリターンは誰にも分からないし、
マイナスになるリスクも含めて投資ですが、
「子ども1人につき、
大学費用+その先の“スタート資金”までを
投資の力で用意できるポテンシャルがある枠」
くらいのイメージを持っておくと、かなり分かりやすいです。
共働き子育て世帯にはどう効く?
共働き+子どもあり世帯で考えると、こんな世界線になります。
- 親:新NISA(大人枠)で老後資産&FI資金を育てる
- 子:子どもNISA(つみたて投資枠)で教育資金&スタート資金を育てる
例えば、
- 夫婦それぞれ:新NISAでつみたて投資
- 子ども2〜3人:子どもNISAで月1〜3万円ずつ
みたいな設計にすれば、
**「給与所得だけに頼らない家計」**を、非課税枠をフル活用しながら作りやすくなります。
旧ジュニアNISAとの違い
「なんか前にも子どものNISAなかった?」と思った人向けに、ざっくり比較。
| 旧ジュニアNISA | 子どもNISA(案) | |
|---|---|---|
| 対象年齢 | 0〜19歳(原則) | 0歳から(つみたて枠の年齢制限撤廃) |
| 年間投資上限 | 80万円 | 60万円(案) |
| 総額上限 | 制度全体の範囲内 | 600万円(案) |
| 引き出し | 原則18歳までNG | 12歳から引き出し可(案) |
| 問題点 | お金がロックされ使いづらい | 「使いやすさ」をかなり意識した設計 |
旧ジュニアNISAがイマイチ広がらなかった
「18歳まで引き出せない」というデメリットを
かなり柔らかくしてきた印象です。TBS NEWS DIG+1
とはいえ「まだ案」。注意したい3つのポイント
テンション上がりすぎる前に、ここだけは冷静に。
- まだ“政府・与党の最終調整段階”で確定ではない
- 与党税調 → 税制改正大綱 → 法案 → 国会審議…とプロセスはこれから
- 年60万円/総額600万円/12歳から出金OK などは、
最終的に数字や条件が変わる可能性もゼロではない
- 「親の投機資金の抜け道」にしない
- 名義は子どもでも、中身が親の短期売買だと本末転倒
- あくまで「教育資金・独り立ち資金を長期で育てる」枠として使う
- 子どもへの“投資教育”とセットで考える
- 「これはあなたのための資金だよ」
- 「中学生になったら一緒に運用を見直そう」
みたいに、お金の話をオープンにする良いきっかけにもなる
今日からできる「子どもNISA待ち」の準備チェックリスト
制度開始を待つ間、親がやっておけることをリスト化しておきます。
- 夫婦それぞれの新NISAの利用状況をチェック
- 教育資金を「貯金いくら/投資いくら」にするかざっくり決める
- どの証券会社を“家族のメイン口座”にするか決める
- 子どもNISAが始まったら月いくら積み立てるか、シミュレーションしてみる
- 子どもが小学生〜中学生になったときに、どう投資教育するかイメージしておく
ざっくりシミュレーション例(イメージ用)
- 0歳〜10歳まで:
- 子どもNISAで月5万円(年60万円)×10年=元本600万円
- 中学生〜高校生:
- 必要に応じて、12歳以降の引き出しも視野に入れつつ運用継続
- 18歳時点:
- マイナス〜プラスまで幅はあるが、
市場環境が良ければ数十〜数百万円の含み益が乗っているパターンも
- マイナス〜プラスまで幅はあるが、
ここから、
- 一部を大学費用に充てる
- 残りを「子どもの将来のFI資金」としてそのまま運用を続ける
みたいな設計も現実味を帯びてきます。
※もちろん将来の運用成績は保証されません。
※あくまで「長期・積立・分散」でコツコツやる前提です。
まとめ:子どもNISAは「家族の非課税ゾーン拡張」+「お金の教育」のチャンス
最後に、この記事のポイントをもう一度。
- 政府・与党は、NISAのつみたて投資枠だけ年齢制限を撤廃する方向で最終調整中
- 0歳から利用可能、年間60万円・総額600万円まで非課税案が有力(2025年12月9日時点)TBS NEWS DIG+2TBS NEWS DIG+2
- 引き出しは12歳からOKとすることで、ジュニアNISAの「使いづらさ」を改善
- 親の新NISA+子どもNISAで、家族トータルの非課税ゾーンが拡張
- 今やるべきは、
- 親の新NISA設計を整える
- メイン証券口座を決めておく
- 教育資金を「貯金+投資」の二刀流で考える
- 子どもへの投資教育のきっかけとして位置づける

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