結論
- 毎月2万円ずつ×VYM/HDV/SPYD=合計6万円で積立すると、10年で年34〜38万円の配当目安(想定:総合利回り6%、利回り3.5%相当・再投資前提のざっくり見積)。
- 月3万円の配当(年36万円)を狙うなら、約10年が目安(想定:総合6%、合計6万円積立)。
- 伸ばすコツは、**“配当も再投資”→“必要額に届いてから受け取り”**の順。分散はVYM=広く、HDV=クオリティ、SPYD=高利回り寄り。
※本記事は将来を保証するものではありません。利回り・為替・税制は変動します。投資判断はご自身で。
そもそもVYM/HDV/SPYDって何が違うの?
- VYM:米国の「高配当株」を幅広く分散。セクター偏りが比較的小さめ、王道の母艦にしやすい。
- HDV:モーニングスターの**“財務健全&持続的配当”**スクリーニング。質重視で守りに寄ることが多い。
- SPYD:S&P500から配当が高い80銘柄を等ウェイト。利回りが出やすい反面、景気敏感・REIT多めの年はブレやすい。
ざっくり配分の考え方
- 安定重視:VYM 50%/HDV 30%/SPYD 20%
- 利回り寄せ:VYM 40%/HDV 20%/SPYD 40%
- バランス型(本記事想定):各1/3ずつ
「毎月2万円ずつ×3本=月6万円」積立のざっくり到達点
想定:総合リターン年率4%/6%/8%(価格+配当、長期平均の幅をイメージ)、最終年の想定配当=年3.5%分を“目安”として試算。配当再投資前提。
| 年数 | 総合4%の評価額 | 年配当目安 | 総合6%の評価額 | 年配当目安 | 総合8%の評価額 | 年配当目安 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 5年 | 3,977,939円 | 139,228円 | 4,186,202円 | 146,517円 | 4,408,611円 | 154,301円 |
| 10年 | 8,834,988円 | 309,225円 | 9,832,761円 | 344,147円 | 10,976,762円 | 384,187円 |
| 20年 | 22,006,478円 | 770,227円 | 27,722,454円 | 970,286円 | 35,341,225円 | 1,236,943円 |
月3万円の配当(年36万円=3.5%想定で元本約1,028万円目安)到達のざっくり期間
- 総合6%・月6万円積立:約10.3年
- 総合6%・月2万円(合計)なら:約21.3年
※相場・為替・増配率しだいで前後します。
なぜ「配当も一旦は再投資」が効くの?
- 配当→即使う:雪玉(元本)が育たない
- 配当→再投資:雪玉×斜面(時間)でころがる
- 目標配当額に届いたら、受け取りへ切り替え=「働く→資産が稼ぐ」へフェーズ移行
月6万円をどう割る?“3パターン”
- A:各2万円ずつ(等配分) …迷ったらこれ。
- B:VYM厚め(3/2/1万円) …ぶれを抑えたい人向け。
- C:SPYD厚め(1/2/3万円) …利回りを取りに行く代わりに値動きブレ許容。
途中で比率を年1回だけ見直すと管理がラク。やりすぎリバランスは逆効果になりがち。
新NISAで買う時の“3つの落とし穴”
- 為替:円高/円安で評価・配当額が揺れる(円建てで見る癖を)。
- 二重課税:米国源泉(10%)は原則発生。NISAでも米国源泉は残る点に注意。
- 分配タイミング:四半期ごとに入る(3・6・9・12月が中心)。月次じゃないのでキャッシュフロー計画は四半期単位で。
今日からできる“積立テンプレ”(コピペOK)
- 口座:新NISA成長投資枠に高配当ETFを割り当て
- 積立:毎月○日/6万円/各2万円ずつ(VYM/HDV/SPYD)
- 受渡:円貨決済でOK(為替コスト・外貨残高は後で最適化)
- ルール:
- ✅ 配当は自動再投資(DRIPが使えなければ、翌月の買付に上乗せ)
- ✅ 年1回だけ比率点検(大きく崩れてたら等配分に戻す)
- ✅ 必要配当額に届いたら受取モードへ(再投資→受取に切替)
よくある質問
Q. 「合計2万円」しか回せない。無理?
A. 合計2万円でもOK。目標到達は時間が伸びるだけ(例:月3万円の配当目標で約21年が目安/想定6%)。
Q. どれか1本に絞った方が早い?
A. 単騎は当たり外れが大きい。基本は分散3本で“外さない”戦略。
Q. 株価が下がったらどうする?
A. **積立は“下がったら多く拾える”**のが本質。やめないことが最大のエッジ。
Q. 配当利回りが下がったら?
A. 増配で相殺される年も多い。短期で判断せず、10年単位の視点で。
失敗を減らすチェックリスト
- 配当はまず再投資
- 円建て評価を見て為替影響を意識
- 年1回だけリバランス
- 手数料・為替コストは**“安い→十分”で止める**(追い求めすぎない)
- 情報は年2回の見直しでOK(毎日追うほどブレる)
まとめ
- 月6万円(各2万円)×10年で、年34〜38万円の配当目安(想定)。
- 目標が月3万円配当なら、約10年がひとつの現実的ライン。
- コツは、やめない仕組み(自動積立・再投資・年1回点検)。
免責事項
本記事は一般的な情報提供であり、特定銘柄の推奨や将来成果の保証ではありません。税制・制度・利回り・為替は将来変更される可能性があります。投資判断はご自身の責任でお願いします。


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