金(ゴールド)って、買い方で“損の種類”が変わります。
結論:「保管が怖い・売買をラクにしたい」ならETF寄り。
「コツコツ買いたい」なら純金積立。ただし手数料の破壊力に注意。
「現物を持ちたい」なら、保管コストと盗難リスクを“先に”潰すのが正解です。
この記事でわかること
- 現物 / ETF / 純金積立の「見えにくいコスト」一覧
- 保管リスク(盗難・紛失・貸金庫)を現実的に比較
- 税金のざっくり違い(現物は総合課税、ETFは申告分離が基本)
- あなたに合う選び方(図解フローチャート付き)
まず結論:迷ったらこの3パターン
比較表:コストとリスクはこう違う
| 項目 | 現物(金貨/インゴット) | 金ETF(例:1540 / 1326) | 純金積立 |
|---|---|---|---|
| 主なコスト | スプレッド(売買差)+保管(任意) | 信託報酬(年率)+売買手数料(証券会社) | 積立手数料(毎月)+スプレッド(会社による) |
| 保管リスク | 高い(盗難・紛失・災害) | 低い(現物は信託で保管、投資家が持ち歩かない) | 低〜中(会社保管。引き出すなら現物リスクに移行) |
| 売りやすさ | 店頭・買取で手間あり | 高い(株と同じ感覚で売買) | 中(解約手続きが必要なことが多い) |
| 税金の扱い(ざっくり) | 譲渡所得(総合課税)になりやすい | 株式等の譲渡(申告分離課税が基本) | 売却・引出し時の扱いは商品/形態による(要確認) |
図解:ゴールド投資の「総コスト」は3つの足し算
【総コスト】 = ①買う時のコスト(スプレッド等)
+ ②持つ時のコスト(信託報酬/保管料/保険)
+ ③売る時のコスト(スプレッド/手数料/手間)
ポイント:
・“買う時だけ安い” は危険(持つコストが重いと負ける)
・“保管がタダ” は幻想(盗難・災害・精神コストが乗る)
ETFのコスト:年率の信託報酬が「じわじわ効く」
ETFは「保管の面倒がほぼゼロ」な代わりに、保有している間ずっと信託報酬がかかります。
例)純金上場信託(1540)
- 信託報酬(税込):0.44%(JPXの銘柄資料)
- 一定口数で現物を受け取れる旨が記載あり
例)SPDRゴールド・シェア(1326)
- 信託報酬:0.4%(JPXの銘柄資料)
ここがミソ:
「年0.4%って小さくね?」と思いがちだけど、10年・20年で効いてきます。
(ただし、現物で貸金庫を借りるなら“保管料”が同じく毎年かかるので、比較はフェアに)
現物のコスト:スプレッド+保管(ここが“落とし穴”)
現物の弱点はシンプル。
- スプレッド:買った瞬間にマイナスになりやすい(販売/買取差)
- 保管:自宅=盗難・災害リスク、貸金庫=毎年コスト
貸金庫の現実(例)
【引用】みずほ銀行(貸金庫)
例:年額 21,780 円(税込み)
※銀行によって新規受付状況や料金は異なります。近所の銀行で「そもそも借りられるか」を先に確認が吉。
純金積立のコスト:毎月手数料が“地味に強烈”
純金積立は「強制的に買い続けられる」のが最大のメリット。
ただし、毎月の手数料率が高いと、リターンを削ります。
・田中貴金属(純金積立の手数料率例)
3,000~29,000円:2.8% / 30,000~49,000円:2.2% / 50,000円以上:1.6%
ここが結論:
純金積立は「毎月の手数料(%)」が主役。
ETFの年率0.4%〜0.44%とは、性質が違うコストです(積立は買うたび課金、ETFは保有してる間課金)。
税金:現物は“総合課税”、ETFは“申告分離”が基本
税は超ざっくりだけ押さえればOK。
現物(金地金)
「特別控除50万円」 / 「所有期間が5年超は×1/2」
- 売却益は譲渡所得(総合課税)扱いになりやすい
- 特別控除(年50万円)あり
- 5年超保有は課税対象が1/2(長期譲渡)
ETF(上場株式等)
税率:20%(所得税15%+住民税5%)+復興特別所得税の扱い / 源泉徴収口座は申告不要を選べる
国税庁:No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離)
国税庁:No.1476 特定口座制度
- ETFの売却益は、上場株式等の譲渡として申告分離が基本
- 特定口座(源泉徴収あり)なら、条件により申告不要を選べる
図解フローチャート:あなたの最適解はこれ
Q1.「現物を触りたい・持ってる実感」ある? ├─ YES → 現物(金貨/インゴット) │ └ Q2へ └─ NO → ETF(1540/1326など) Q2.「保管、正直こわい?」(盗難/災害/家族バレ/メンタル) ├─ YES → ETFに寄せる(または現物は少量+残りETF) └─ NO → 自宅保管 or 貸金庫(保管料込みでコスト比較) Q3.「毎月、強制的に積み上げたい?」 ├─ YES → 純金積立(手数料率を必ず確認) └─ NO → ETFでOK(シンプルが強い)
まとめ:結局、コスパ最強はどれ?
- 最強にラク:ETF(保管ストレスがほぼゼロ)
- 継続が最強:純金積立(ただし手数料が重いと損)
- ロマン最強:現物(保管設計ができる人向け)
迷ったら:ETFを軸にして、
「現物は“気持ちよく持てる量”だけ」ってのが、いちばん事故りにくいです。
買うと決めたら
① 金ETFを買うなら(証券口座)
マネックス証券② 純金積立を検討するなら(手数料の確認が最優先)
③ 現物の保管を詰めるなら(貸金庫の料金・受付状況)
参考リンク(公式・一次情報)
- JPX:1540 銘柄資料(PDF)
- JPX:1326 銘柄資料(PDF)
- 三菱UFJ信託:金の果実(信託報酬など)
- 田中貴金属:純金積立 手数料(FAQ)
- みずほ銀行:貸金庫
- 国税庁:No.3161 金地金の譲渡による所得
- 国税庁:No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離)
- 国税庁:No.1476 特定口座制度
免責
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入や投資行動を勧誘するものではありません。手数料・税制・サービス内容は変更される可能性があります。最終判断はご自身で行い、必要に応じて証券会社・提供会社・税理士等の専門家へご確認ください。


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